輻射式エアコンの仕組み

Alternative Air Conditioner

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輻射式エアコンの冷暖房方式

輻射(ふくしゃ)とは

「輻射」とは、エネルギーが波や粒子の形で空間を通じて伝播する現象です。地球上のすべての物体は熱エネルギーを放出し、また環境から熱エネルギーを受け取っています。輻射式冷暖房はこれらの自然エネルギー方式を利用した冷暖房システムです。

原理とメカニズム

物体と物体の熱交換

物体と物体の熱交換
  1. 伝導(Conduction)

    物と物が接触した時に、その接触面から熱が伝わる現象

    例)鍋を直接触ると熱い、ホットカーペットや湯たんぽなど、触ったところだけあたたかさを感じるのは伝導によるものです。

  2. 対流(Convection)

    空気や液体が動くことで、熱が伝わる現象

    例)エアコンによる冷暖房は対流によるものです。
    温められた(冷やされた)風によって人やものに熱を伝えます。

  3. 輻射(Radiation)

    物の熱が電磁波という状態で放出され離れたところに熱が伝わる現象

    例)太陽の熱が地球に届くのは放射によるものです。
    はるか遠く離れた太陽から私たちが生活する地上まで熱が届くのは、太陽から放出された電磁波が大気や地上をあたためているからです。

冷暖房方式

  • 冷暖房方式

    輻射式暖房は、床、壁、または天井に設置されたパイプや電熱線を使って熱を放射し、空気を介さずに直接物体や人に熱を伝える効果的な暖房法です。このシステムでは、高温の輻射パネルが周囲の低温の物体や空気と熱を交換し、室内の人体および温度を適切に調節します。
    ※図はシアーウォールマウントタイプの場合の暖房イメージ

  • 冷暖房方式

    輻射式冷房は、床、壁、または天井に設置されたパイプやパネルを通して冷気を放射し、空気を介さずに直接物体や人に冷気を伝える効果的な冷房法です。このシステムでは、低温の輻射パネルが周囲の高温の物体や空気と熱を交換し、室内の人体および温度を適切に冷却します。
    ※図はシアーウォールマウントタイプの場合の冷房イメージ

他の冷暖房との違い

対流式エアコンとの特長比較

対流式エアコンと輻射式エアコンは、室内の温度を調整するメカニズムが異なります。以下にそれぞれの特徴と違いを説明します。

対流式エアコンとの特長比較
対流式エアコンの特長 シアーの特長
人工の風を排出 無風
電子音・風切り音 無音
主に空気を介して熱交換 主に物体間による熱交換
乾燥 乾燥した風によって室内は乾燥 乾燥しない
撹拌 空気を攪拌する 空気攪拌しない
フィルター 必要 不要
冷媒 フロンガス類

これらの違いから、対流式エアコンは迅速な温度調節が必要な場合や広範囲をカバーする必要がある場合に適しているのに対し、輻射式エアコンはエネルギーの効率と快適性を重視する環境に適しています。また、輻射式は、空気の流れによるホコリの問題を抑えることができるため、アレルギーを持つ人にも適しています。

室内の温度を均一に保つ

輻射式冷暖房が室内温度のムラを生じさせずに均一な温度を保持する主な理由は、その熱の伝達方法にあります。輻射式システムは、空気を介さずに熱を直接物体や人体に伝えるため空間全体にわたって一貫した快適な温度を提供し、温度ムラを最小限に抑えることができます。

直接的な熱伝達
輻射式冷暖房は、床、壁、天井などから直接熱を放射します。この熱は空間内の物体や人々に直接到達し、空気を介して伝わるための熱の損失がありません。この方式により、空気の温度が均等になります。
熱の吸収と放出
室内の物体(家具や壁、床など)が熱を吸収し、その熱を周囲の空間に均等に再放出します。このプロセスが空間全体にわたって行われるため、温度のムラが少なくなります。
空気の動きが少ない
対流式の冷暖房システムとは異なり、輻射式システムは空気を大量に動かす必要がありません。空気の流れが少ないため、熱が部屋の一部に偏ることが少なく、より均一な温度分布が実現します。

シアーショールーム

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