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2021年、東京の8月の気温は、平均気温27.4℃、最高気温36.8℃と猛暑日が続きました。日本の夏は高温多湿のため、夏期の就寝時に寝苦しさを感じている方がとても多いと思います。
夏期の就寝時、エアコンをつけるか?消すか?についてですが、現代の日本の夏はエアコンなしではとても耐えられないですよね。ここでは、熱中症対策のためにも、安心して睡眠できるエアコンの使用方法について考えてみたいと思います。
長時間エアコンを使用していると、冷たい空気を無意識に吸いこんでいるため、深部体温(脳や内臓などの、体の内部の温度)の急激な冷えにつながります。人間の体は、睡眠中に体温を放熱する傾向があるので、そこに汗をかいていれば、なおさら体温が奪われ、冷えやすくなります。
このような特徴がある中で、長時間エアコンをつけっぱなしにすると、極端に体温が下がってしまうことがあるのです。血流が悪くなり、むくみや浅い眠りの原因となりますし、その結果、思うように疲れがとれず、翌朝のだるさにつながってしまいます。
人は寝ているときに季節を問わず汗をかきます。汗をかくことで体温調節を行っているので、部屋が寒いと汗をかくことができず、体の中に熱がこもってしまいます。体としては、暑いのか寒いのか、どちらに対応すればいいのかわからない状態になってしまうのです。
以前、冷房病についてお話ししましたが、エアコンがきっかけで起こる体調不良は、冷房病だけでなく、エアコン内部のカビにも原因があるかもしれません。高温多湿の日本の夏期は、エアコンに結露が発生しやすく、カビを繁殖させてしまいます。
免疫力が低下しているところにウイルスが侵入してくると、体調を崩す原因になります。エアコンをつけた途端、咳が出るといった場合は、エアコンから部屋中に撒き散らされるカビが原因となっていることが多いようです。とくに、トリコスポロンというカビは、夏型過敏性肺炎の原因になります。室内でトリコスポロンが好む場所は、高温多湿な場所です。キッチンなどの水回りや、脱衣所・浴室、リビングではカーペットの下など、湿気のこもりやすい場所を中心に、挙げたらきりがありません。小さくて軽いため飛散しやすく、家中に散っている可能性があります。トリコスポロンは、温度が20℃以上、湿度が60%以上になると活発に活動をはじめ、高温多湿になるほど繁殖し、胞子を室内に飛ばします。そのため、梅雨時期の6月から、残暑の続く9月にかけて、とくに注意が必要です。エアコンの定期的なメンテナンスも快眠には欠かせません。
乾燥については、室内の温度と湿度のバランスがとても大切です。高温多湿の日本の夏では、冬のように乾燥することは少ないですが、オフィスや商業施設、ショッピングモールなどでは喉の痛みを感じる方も多くいらっしゃいます。そんなときにはマスクをつけて、鼻と口を外気から守るのがおすすめです。
エアコンの冷気を直接吸うことを避けましょう。マスクが息苦しく感じる場合には、エッセンシャルオイル(清涼感のあるミント系がおすすめ。人工香料のオイルではなく、「精油」と呼ばれる天然のものを使いましょう)や、ドラッグストアで手軽に購入できるハッカ油を、マスクの外側に数滴垂らして使用すると、鼻の通りが良くなり不快感が軽減されます。
あわせて、こまめな水分補給を意識しましょう。喉の乾燥を防ぐため、そして、暑い季節は熱中症対策にも欠かせません。
その他、冷房病の症状については以前のコラムに詳しく書いてありますので、こちらも参照ください。
夏の快眠には「温度」を気にするだけでなく、「湿度」も重要です。日本の夏は湿度が高く、ジメジメとしています。とくに夏期では、湿度が75%を超えて、蒸し暑い不快日が続きます。このような状態が続くと、汗がなかなか引かないことによる不快感だけでなく、体温調整もうまくできず、寝つきが悪くなることにつながります。汗でベタベタと不快な状態にならないようにするには、湿度を50%程度に保つのがおすすめです。
設定温度は28℃以上にし、除湿(ドライ)運転で湿度設定を50%前後に下げましょう。
除湿機を使用するのもおすすめです。ただし、暑いと感じる場合は、無理せずに28℃以下に設定するようにしてください。湿度を下げることにより、体温を冷やしすぎず、体感温度が下がり、睡眠後の汗を効率良く乾かすことができるため、眠りやすい環境を整えることができます。
就寝前と就寝時の温度設定は、28℃以上にすることをおすすめします。設定温度だけにとらわれずに、湿度を50%前後に保つことも重要です。寝苦しく夜中に何度も目が覚めてしまう場合には、室内の湿度も確認してみてください。熱中症患者の多くは室内です。無理のない範囲で、タイマーを活用しましょう。
扇風機や、サーキュレーターなどを組み合わせて、室内に風の流れを作ってあげると、体の熱を上手に外に逃がしてくれます。最近の除湿機は、冷風機能の備わった製品も多くみられますので、それらを活用するのもおすすめです。
今回は、「寝るときに最適なエアコンの設定温度-夏の夜編」として、夏の夜のエアコンの設定方法についてご案内しました。健康な生活を送るために、毎日の十分な睡眠は欠かせません。また、十分な睡眠をとるためには、睡眠時の室内環境を整えることはとても重要です。ぜひ、本記事を参考していただき、健康で快適な夏をお過ごしください
輻射式パネル冷暖房システムとは、「輻射」という熱伝達方法を利用した冷暖房システムです。「輻射エネルギー」は、放射による熱交換によって空気や物体を介さず、直接、物体間における熱交換により成立します。
輻射式パネル冷暖房は「風」を排出しないエアコンであり、従来のエアコンによる「風」が苦手な方々のために開発された冷暖房です。エアコンの「風」が苦手な方の心身ストレスから解放し、快適な睡眠を促進します。詳しい情報は、シアー公式ウェブサイトをご覧ください。